30代になると、20代の頃と異なり財布のクオリティーを求められるようになります。
また、凝ったデザインや個性派といったものはウケが悪くなりつつあるので、余りにも個性的なデザインや色は避けるのが無難です。
30代向けとしての基本的な財布としては、極端にクオリティーは高くなくても、それなりのシンプルなデザインのものを選んでいくべきです。
また、いくらクオリティーが高いからと言って、クロコ等の高級皮革はまだ理解されにくいです。
上記の特徴を含め、30代のニーズに叶ったメンズ財布ブランドとオススメ財布を2選ずつご紹介していきます。
Orobianco(オロビアンコ)
ナイロンバッグで絶大な人気を誇るイタリア・ミラノ発祥のブランド「オロビアンコ」。
鞄以外にも財布や小物類もクオリティーの高いものを展開しており、バッグだけじゃない所を見せつけているメーカーです。
高級な牛革「カーフ(生後3ヶ月~6ヶ月の子牛)」を使用しているので、薄手できめ細やかなのが特徴的です。
オロビアンコらしい上品さとシンプルさを兼ね備えたセンスある財布を展開しています。
二つ折り札入れ(ORS-012508)
高級ブランドでもよく使われている「サフィアーノレザー(細かい筋模様の型押し加工を施した牛革)」を使用した財布は、耐久性や傷や汚れ、水に強く、他の牛革に比べて軽さもあり、高級感も兼ね備えたものとなっています。
シンプルな2つ折り財布で、かつサフィアーノレザーを使われているだけあって、どの場面でも活躍できるオールラウンダーなウォレットとなっています。
さりげないCORONA LOGOがコーナーに焼印されているだけでなく、コイン室にもロゴがあしらわれていて、Orobiancoであることがはっきり分かる作りになっています。
ブロック、ボルドー、ブラウンの3色展開で、どの色とっても上品かつ高い汎用性を与えてくれるでしょう。
RF束入れ(ORS-012808)
「イタリアンレザー(世界的に有名な、なめし加工が美しい革)」を使用し、美しい加工が特徴的なラウンドファスナー装備の長財布。
また、斜めに線を入れたバイアス方向に染料を仕上げている為、従来のイタリアンレザーとは違って、表版部分にさり気ない濃淡がクロスに表現されています。
ぱっと見るだけでは分かりにくいですが、よく見ると端にロゴが施されている辺りが絶妙なバランスを醸し出しています。
単なるイタリアンレザーだけでは表現できないクラシックさと、加工の手間が光るウォレットとなっています。
また、その加工に合わせて刻印のロゴを表版に施しているので、よりクラシックさを演出し、派手にならない大人の財布と言えるでしょう。
AYAME ANTICO(アヤメ アンティーコ)
AYAME ANTICO(アヤメ アンティーコ)は、どことなくナチュラルで、ラグジュアリーさ全開ではないのが特徴的な財布メーカーです。
シンプルなデザインであっても、カジュアルな服装でも対応できる素材感や、ヴィンテージでクラシカルな風合いは、アヤメ・アンティーコならでは。
その為、ユニセックスで対応できるので、男性的な真面目さや堅さが抜けているのが魅力的です。
30代に合ったスタンダードで合わせやすい財布ですが、独自の風合いや革の味を楽しみたい方にはオススメしたいブランドです。
Portafoglio Pieghevole(ポルタフォーリオ ピエゲーヴォレ)
シンプルな2つ折り財布ですが、「コイン室(小銭を収納するポケット)」が無いので、その分だけカード収納に長けており、財布の厚みが出ないのがポイント。
その為、コンパクトでモバイル性もありつつ、スタイリッシュでスマートさも兼ね備えた財布と言えます。
年齢を重ねるにつれてカードは増える一方なので、2つ折りで厚みが出ない上にカードポケットが豊富というのは、利便性として長けています。
別途にコインケースを購入して、財布を別々に使用する楽しみ方ができるのも特徴的です。
また、なめし加工において、イタリアンレザーでも「バケッタ製法(植物性タンニンをじっくり時間をかけて染み込ませながらなめしていく、時間と手間がかかる製法)」を用いています。
オイルがしっかりと浸透している分だけ財布の「エイジング(経年劣化)」に深みが増し、他の皮革製品よりも味が出てきやすいのが魅力的です。
さらに、「空打ち(革の柔軟作業とシボ出し効果を得られる作業)」を行うことにより、革が柔らかくなり手触りがよい作りになっています。
従来の「シボ加工(ペブルドレザーとも言い、プレス加工する時に細かい凸凹模様をつける加工)」を意図的にせず、自然にシボ出しを行うので、表版のシボ部分が一点一点均一ではない部分に、独特の風合いを持たせることが可能となっています。
もちろんシボ加工ならではの耐久性、傷や汚れが目立ちにくさも兼ね備えています。加工、工程、デザイン、革本来の素材、どれをとっても素晴らしいウォレットとなっています。
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Art.Asciugato Porta Segreta(アルトアッシュガード ポルタセグレタ)
画像を見て頂くと分かるように、従来の財布と異なるのは革の見た目。
なめし加工を行った後に、「アッシュガード(乾燥させる工程)」を行う為、しなやかで柔らかな素材感になると同時に、シワ感やダメージ感が残ったようなヴィンテージ感を見事に表現しているのが特徴的な財布です。
また、ムラやシボ加工が、部位によって一枚一枚異なる為、他では見受けられない革本来の自然な表現を楽しむことができるのです。
カッチリとしたラグジュアリーなシーンではやや不向きですが、そうではない場面では個性を出せる上に派手さが無い為に、他の財布と比べて加工や素材の表現の面で差を出せるでしょう。
さらに、スナップタイプの長財布となっていますので、開閉もし易くラウンドファスナー並に固定もし、長財布ならではの収納さとスマートさにも長けているウォレットとなっています。
Portafoglio Pieghevole商店公式ストアで商品を見る
二宮五郎商店
二宮五郎商店は1946年創業、世界のレザーブランドも認める国内老舗の皮革メーカーです。
レザー作成時に基本工程を全て職人が行う、手間と技術、その職人でしか味わえない皮革製品を手掛けるのが二宮五郎商店のこだわりです。
また、二宮五郎商店はなめし加工や裁断、彫刻、特殊加工を行うミシンに至るまで、最新の機械を使用している為、より高品質かつ美しい革に仕上げることが可能となっています。
さらに、二宮五郎商店の40年以上継承されている「風琴マチ技法(アコーディオン式に開閉する日本独自の技法)」は、従来のマチに比べて非常に薄く、ゆとりがあるのにそれを感じないスタイリッシュな作りはお墨付きです。
そんなレザーブランドは、バッグや小物類だけでなく、財布も妥協をせず手掛けているので、見た目では分からない「素晴らしさ」を知ることになるでしょう。
二つ折り財布(小銭入れ付)「KAWAORIGAMII」
この価格帯では珍しい「キップ(生まれてから6ヶ月~1年程経過した牛で、子牛と成牛の中間程度のもの)」を使用し、従来の最高級牛革「カーフ」に比べて、耐久性と強度に優れています。
また、染色仕上げの際に色の乗り方がカーフに比べて良い分、非常に美しい黒を表現することができ、あえてキップを使用したのも頷けます。
何と言っても「KAWAORIGAMII」という名前が付いているだけあってか、財布を作成する段階での「縫製(ステッチ、縫い目部分)」を極限に省き、革一枚で仕上げるという、かつてないウォレットと言えます(商標登録・意匠登録済み)。
技術だけでなく素材を用いたデザインにも優れており、「札室(紙幣を収納するポケット)」部分にゴールドの「キッドスキン(子山羊を使用した革で高級皮革)」を使用し、従来の牛革に比べて柔らかく光沢感に富んでいるので、光り輝くゴールドとの相性は抜群。
革との相性を徹底的に追求した上に、一枚革で仕上げる技術には、この財布ならではのクオリティーとデザインがたっぷり詰まった財布と言えるでしょう。
ミネルバ・リスシオ 二つ折り財布
究極の皮とも称される「ミネルバ・リスシオ」を使用した財布となっています。
「ミネルバ・リスシオ」はタンニンなめしで一枚一枚丁寧に仕上げられており、滑らかで皺の少ない加工を施しているのが特徴的です。
また、他の財布と異なり、エイジングを楽しむことができるのも「ミネルバ・リスシオ」を使用した特徴とも言えます。
デザイン面に奇抜さは無いクラシックスタイルで、カードポケットとの仕切りには美しく正確な焼き線が入れられています。
素材、デザイン、機能、技術、あらゆるメリットを詰め込んだ財布となっています。
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